国内タナゴもコンプリートしたことだし、モロコも全種制覇したら?静岡県にヒナモロコがいるらしいよ〜
そんなことを釣りで仲良くさせてもらっている先輩から教えてもらった。
ヒナモロコと言えば、福岡県の限られた水系にしかいないどころか、
保全目的で維持していた個体群にまさかの海外産のものが混入、それを放流してしまっており、
遺伝子汚染が起きて国内では絶滅した可能性が極めて高いと言われている魚です。
まさかヒナモロコが見ることができるの??と驚いたのですが、
調べてみると、いると思われる地名の情報や、どうやら国内産ではないヒナモロコであるようだということなど(ヒナモロコと呼ぶのは不適切かもしれませんが・・・)、色々と情報がでてきました。
普段ならあまり調べたりせず、最低限の情報の中で探すのを楽しむのですが、
物が物だけにその背景が気になり色々と調べてしまいました。
捕獲禁止という訳でもないようだし、ついでがあったら寄ってみるか・・・なんて思っていましたが、
伊豆でも下の方と静岡県でもあまり用事のないエリア。
ううむ…いつ行くか…なんて悩んでいましたが、静岡県(浜松)まで来たから、という理由で無理やり寄ってみることに。
採るのは簡単、釣るのは大変
さて、それっぽい場所の目星はつけておいたので、車で水路の様子を見ながら周ります。
以前、別の県でカワバタモロコは見ており、なんとなくこんな感じだろうなあという想像はできていたのでそんな感じの場所を探してみました。
お!
可愛いですね〜
吸盤が発達しておらず、登れる場所のないコンクリートで囲まれている水路からは脱出できなかったりするので、これも何かの縁、外にリリースしました。
(多分また落ちると思うけれど)。
その辺の水辺を観察していると、何かはわからないけれど生き物が動いている波紋が広がっているなあという事で網を入れてみます。
すると………
おおお!ヒナモロコだ!
意外とあっさりと見る事ができて驚きでした。
こんな感じの浅い水路でしたが、結構な数がいました。
折角だし釣りたいぜ!という事で今度は竿を出してみますが、何せ浅い。釣りがなかなか成立しません。
少し深くなっているであろう所に魚が逃げ込むようにし、警戒心が解けるまで待ちながら寝っ転がって試行錯誤探ること まさかの3時間・・・(笑)。
ついにその時はきました!
食ったああぁぁ!
姿は既に見ているから初めて見た時ほどの感動はないにせよ、苦労しただけに嬉しい1匹でした〜。
なんだか南米のワイツマニーテトラにそっくりですね(笑)。
写真撮ろうとするとすぐ腹を下にしたがる…
腹側が平らく横幅があるので安定する体勢のようです(笑)。
立派な個体だったのもあり、釣りは1匹で満足して車へ戻ると雨が降ってきて、あと少し遅かったら心折られているところでした。
自己満の世界、人生の無駄遣いをしつつ人生において必要かどうかわからない経験値プラス1となりました・・・(笑)。
帰りながら周辺もガサガサ
せっかくなので周辺も散策。
雨が小降りになったタイミングで突撃して、強くなってきたらそのまま耐えてやっていました。
そろそろ歳を考えましょうねえ(笑)。
色々と見れました〜!
何気にこの辺での釣りやガサガサは初めて。やっぱり初場所は何が出るかわからないのでワクワクしますね!
時間の関係もあり撤収となりましたが、いくつか面白そうな場所も見つけたのでまた訪れたいと思います。
ヒナモロコの放流から考えること
冒頭でも少し触れましたが、国内のヒナモロコは全滅している可能性が極めて高い魚です。
「ドジョウと同じような生活史を送るヒナモロコが、タナゴは住めるけどドジョウは住めない九州北西部の農業に追い詰められたところを大陸種との混雑で絶滅」…と福岡の友人に教えてもらったのですが、
その友人と九州北部でガサガサでドジョウを見つけ、なんだドジョウか…とリリースしたらえらく驚いていた事にむしろ僕が驚くということがありました。
写真の雑さからもわかる、そんな珍しくないんだろうなあ、感!
ドジョウなんて関東ではわりとどこにでもいますけど、九州ではそんな事になっているなんて想像もできなかったです…恥ずかしや。
逆に北九州はタナゴの量が半端なく多くて驚いたりもしたのですが。
昔から放流はいいものだという風潮がどこかありますが、例えば同じ種類であっても、地域や川が違えば長い年月をかけてちょっとずつDNAが変わっていたりもします。わかりやすく言うと病気の免疫力だったり。
また、同じ水系であっても一度飼育した個体はどんな病気を持っているのかわからない(飼育水槽内でどんな菌がいるのかわからない)ので無闇な放流は避けるべきと思います。
今回のケースは地域ぐるみの教育の一環としての放流でもあったようなので、いた仕方ないところもありますが…失われたものは大きかった…かなしい。。
当然元々日本に生息していない種類を可哀想だから川に流してあげるというのも一見美談のように聞こえますが、やむを得ず手放さなければならない状況になったらどこか引き取ってくれる人やショップを探すべきと思います。
飼いきれないアリゲーターガーを川に放し問題となり、結果としてガーパイク全種飼育禁止(指定前から飼育している個体に関しては許可を得て飼育は可能でしたが)という悲しい結果になったのは記憶に新しいですよね。
いやはや、悲しい話になってしまいましたが、紛れもなく魚そのものは良いものでした!
こうした悲しい事が日本各地で繰り返されぬよう、今一度自然について考えて行く事が大切かなあと思います。
最後に、福岡県のヒナモロコについてより詳細に書いているブログを紹介します。合わせてお読みください。
↓
オイカワ丸の湿地帯中毒
おわり